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(2009.3.22.)

* 警察見張番だより 29号

***** もくじ *****

● この頃いろいろと思う事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(佐久間哲雄)

● 2009年2月7日警察見張り番例会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(弁護士:佐久間哲雄)

  • 26万分の1の正義・・・・・・・・・・・・・・・・・

  • 頑張りましたね!・・・・・・・・・・・・・・・・・

  • 講演を聞いて思った事・・・・・・・・・・・・・・・

  • 警察の卑劣な監視体制について・・・・・・・・・・・

  • 警察組織防衛のため 何でもあり・・・・・・・・・・

  • 仙波さんのお話しを聞いて・・・・・・・・・・・・・

  • 仙波敏郎さんに贈る幾千幾万の花束・・・・・・・・・

  • 勝訴の確定おめでとう御座居ます・・・・・・・・・・

  • お話しを伺ってあらためて思う事・・・・・・・・・・

  • 仙波さんへ「贈る言葉」・・・・・・・・・・・・・・

  • 拝啓警察の君へ〜〜・・・・・・・・・・・・・・・・

(鈴木 健)

(いだ・むつつぎ)

(間瀬 辰男)

(大河原宗平)

(木村 幸造)

(大貫 欣郎)

(大森 猛)

(中村 攻)

(星川ノブ子)

(矢島 慎豊)

(杉山寅次郎))

● 情報公開訴訟第3回公判傍聴記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(木村 幸造)

● 編集後記

(生田典子)

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● この頃いろいろ思う事

弁護士 佐久間 哲雄

 派遣切りだ!内定取消しだ!非正規社員だけでは足らず正規社員も何千人かのリストラだ!海の向こう ではアメリカの3大自動車会社が揃って政府の緊急支援がないと年が越せない!ドイツでは世界第4位の 半導体メーカーが倒産した!等々困ったニュースのオンパレードです。

 今日は、高松から仙波さんをお迎えしています。いつものことながら勇気が湧いてくるお話が聞けると 思いますが、挨拶代わりの前座として、少し元気が出る話をしたいと思います。

 競争をエンジンとして動いている資本主義では、景気・不景気の波は当然の現象で、その都度驚いてい てもしょうがありません。職を失った人達がすぐ次の仕事に就いてもらえる仕組みが用意されれば、痛み は和らげられると思います。

 例えば、100万人に月30万円の給与の仕事を用意するには、給与に必要な原資は1年に3兆6千億 円です。 

 日本は国土の7割が山ですが、山森は採算が合わないために間伐ができないまま放置されています。 日本の山森という山森は瀕死の状態のようです。山森は、天然のダムと云われているように、隠れた水 瓶でもあります。山から流れ下る水量が安定すれば、小規模の水力発電も採算がとれるようになり、 下流の治水の経費も少なくてすみます。又森から流れ出る水は、多くの栄養を含み海を豊かにします。 物凄い勢いで生産力を落している日本の沿岸漁業を再生することにもつながると思います。

 100万人の人々が森林の再生に参加すれば、必ず100年後には大きな果実となって帰ってきます。  100万の人々の寝場所は、老人だけが残された村々の家を借り上げることもできるでしょうし、 運搬機材等の費用を含めても2兆円の費用でおつりが来ると思います。

 別のことを考えてみます。
 国・地方自治体の行政のための事務経費は、恐らく10兆円単位のお金になっていると思います。 急激に発達しているIT技術を駆使して統一的な処理システムを導入すれば、10分の1の費用で足り るという試算があるそうです。私が思うに最大の問題は、多くの市民が新しいシステムに対応できるか ということになりそうです。不運にもこの不況で職を失った若い人達のうちには、ITの端末を取扱う 初歩的な知識を持っている人達は、たくさんいると思います。この人たちにITのことは何もわからな い人々に3年間位かけて手ほどきをしてもらったらどうだろうと思います。

 何兆円かのお金は必要になると思いますが、麻生総理は、いわゆる埋蔵金等を使って(国債を新規に 発行しないということ)70兆円余のお金をこの不況対策に用意しました。

 たんす預金と言われている眠っているお金は、300兆円位になるのではないかという話もあります。 話半分としても100兆円位のお金は、仕舞い込まれているようです。その引っ張り出し方について、 無利息で使わせて貰うなど面白い話がいろいろあります。要するに、工夫次第で日本にはお金があるん だということです。ものは考えようです。

 最後に、スイスで毎年初頭に世界中の大企業の経営者、有力な政治家、高名な経済学者が集って自由 討論するダボス会議と呼ばれる集まりがあります(今年は麻生総理も出席し、張切って討論に参加し、 評判がよかったとのことです)。昨年あたりからここでの話題の中心は、貧困問題をどうするかという ことに変って来て、貧困について何も語れないような人は、軽蔑の眼で見られる雰囲気になっているそ うです。

 日本の財界でも、京セラを起こした稲盛和夫さんのように「これ以上成長を追うのはよそう(財界で は禁句です)、今後の成長は、発展途上国への支援に振り向けてしまおう」と発言するような人が現れ ています。

 今回の不況は、世界を大きく変えるキッカケになるような予感がしています。

        「警察見張番」の運動についても、色々とアイディアが出ると思います。皆さんと一緒に考え,希望 を持って運動を進めたいと希っています。


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● 2009年2月7日「警察見張り番例会」

弁護士:佐久間哲雄

仙波さん,高松高裁での闘いご苦労さまでした。判決理由に若干の問題があるようですが、ともかく結論は全面勝訴です。  ケシカラン輩を相手とする闘いは愉快ですが,疲れることも事実です。重ねてご苦労さまでした。

 3月末の退職後は、誰に遠慮する必要もなくなります。仙波さんのこれからのご奮闘を期待しています。

◆ ◎26万分の1の正義           (弁護士:鈴木 健))

私が初めて仙波さんにお会いしたのは、確か 2006年7月の「警察見張番」総会の目玉として仙波さんにお越し頂くに当たり、内々に意向確認させて 頂くべく警察ネットの会合に出かけたときのことであると記憶している。私と仙波さんは20歳年が離れて いるのだが、私のような若輩者にも丁重に対応していただき、第一印象は「昔ながらの、礼儀正しく木訥な、 正義感あふれる警察官」であった。

もちろん、そのような警察官は日本全国にたくさんいるのだろう。しか し、現職でありながら、警察の裏金問題を告発するほどの正義感を持った警察官は、日本全国で(しかも、 過去から現在に至るまで)仙波さんただ一人であることに、仙波さんの存在の凄さがある。

 思い返してみると、「警察見張番」の活動の最初の成果となった『検察調書があかす警察の犯罪−神奈川 県警覚せい剤事件つぶしの記録』(明石書店)の中で、事件つぶしに関わった警察官は、異口同音に「人事 権を握られている者としては、違法なことだとは分かっていても上司の命令に逆らうことはできなかった」 と供述している。自分の生活や地位を護るためには、正義よりも組織の都合の方を優先せざるを得ない、全 国約26万人の警察官は、皆そう考えていることになる。たった一人、仙波さんを除いては。

 実はこのことは、恐らく警察組織に限ったことではない。最高裁の進める司法改革路線に反対の裁判官も いるはずだし、東京地検が小沢一郎の秘書だけを逮捕したことに違和感を感じる検察官もいるはずである。 しかし、そのような声は誰からも挙がってこない。組織の意向はごく一部の上層部だけで決まり、それ以下 の者はその意向に従いつつ、自分のできることだけを黙々とこなす。どの組織も、そのような閉塞状況にあ るように思えてならない。
 だからこそ、組織の中にありながら正義を貫いた仙波さんは素晴らしい。

   内心、仙波さんと思いを同じくしながらまだ踏み切れない警察官も潜在的にはいるようである。仙波さん のような存在が、この先将来に渡ってもただ一人だったということにならないことを強く望む。

 告発後、様々な嫌がらせを受けたり、裁判の当事者となっても、職務を全うされて定年を迎えられたこと、 心からお疲れさまでしたと申し上げたい。

 今後仙波さんがどのような形で警察問題に関わられるのかは、いずれゆっくりお話を伺ってみたいと思っ ているが、これからも「警察見張番」とは懇意にしていただきたいと切に願う次第である。

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◆ ◎頑張りましたね!            (いだ・むづづぎ)

 仙波敏郎さん、現職で警察のウラ金は許さない、さぞ大変なことだったと推察いたします。

そして、おめでとうございます。私が、とっさに浮かんだのは、仙波さんの裁判勝利を松橋忠光さん(警察 のウラ金を最初に告発した元警視官)のお墓に報告することでした。

近いうち、お墓に行ってみようと思います。

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◆ ◎講演を聞いて思った事           (間瀬 辰男)

 仙波敏郎、大河原宗平、清水 勉という錚々たる講演者の話は気を抜く暇もないほど大変有意義で且つ 楽しかった。以下は、会合に参加した後の小生の過去の経験・知識を踏まえた想念である。

@倒産ということがない組織は腐る
 100年一度といわれる現在の世界的状況の中で、今後民間企業の倒産による影響が問題になるであ ろう。米国は世界一といわれる大銀行、大自動車メーカーを倒産させるか否かの瀬戸際の判断を迫られ ている。こんな経済の話の影で言われているのが、教育界での公立離れのことである。

つまり、高等学校は当然のこと、小中学校でも私立へのシフトが起こっている。この原因について、あ る説では、公立には倒産も教員の解雇もないからであるというものがある。私立は倒産とそれに伴う失 業という緊張感が、生徒を大事な顧客と考える。

いじめや校内暴力は人気の低下で倒産につながるという危機感がある。 そういう経営が親の信頼を得ているというのである。官の世界は、倒産も解雇もない。その上に、官の 優位という幻想の遺物がある。

@民と官はどこ違うか
 勤務経験から思い返えされることは、バブル期後に倒産した大手銀行は北海道拓殖銀行、日本長期信 用銀行、日本債券信用銀行である。これらの起源はいずれも官営銀行である。小生は民営、非財閥の銀 行に入った。その後、起源が官営である銀行と合併した。

そこで見た珍妙な風景は忘れがたいものがある。不正に対する対処法の違いである。一方は即時解雇で ある。ことの大小は問わない。片やの一方はもみ消すか、辞職扱いにして関係先での温存である。もっ とも、これは地位の下の者の話で、上の者となると組織への社会的評価を恐れた組織防衛の衝動が働く のはいずこも同じである。

下の話に戻すと、何故にこの違いがあるのか。小生の仮説を申し上げると、前にも本誌で述べたが、 戦前の官吏は「天皇の官吏」であった。つまり、官吏のすることは天皇がしたことであるということで 権威付けられていた。

したがって、神聖犯すべからざるものとして、不正をすることは有り得ないことになる。人間誰しも不 正がないことはないのであるから、不正が起こった場合は、神聖犯すべからざる組織という建前のため に組織ぐるみで覆い隠すということが当然の組織慣行となるのである。この衝動は不正の行為者が上に 行くほど強くなる。しかし、現在は公務員が「全体の奉仕者」に変わっていることをよく認識して欲し いと思う次第である。

@仙波さんへのエール
 ある作家の言によると、「ものを書くことは、恥をかくことである」ということであるとのことであ る。小生も同感する。人間誰しも、自身の経験したこと、それに基づいて考えたことからの範囲から出 にくいものである。

恥ずかしいことはしていない仙波さんは、正義を貫いたという自信を持って経験した事実を語り続けて 欲しい。それは警察を普通の姿に戻すために、仙波さんにしかできないことである。

 3月31日愛媛県警は、卑劣と差別の総仕上げを迫られる。退職による位階特進は、世間から見れば 馬鹿らしい儀式だ。止めてもらいたいことの1つだ。特進と花束は先方が決める問題だ。しかし、こち らから仕掛けられる、もう1つ面白い踏み絵がある。警友会への入会である。仙波さんにすれば、考え たくもない馬鹿馬鹿しいことだろうが、入会は申し込まないと相手は返事をする必要がない。入会して も、止めるのはいつでもできる。卑劣と差別に対するテストの総仕上げとして、是非、試してもらいた いと思う。

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◆ ◎警察の卑劣な監視体制について。      (大河原宗平:)

(群馬県警警部補に復職係争中)

神奈川県の「警察見張番」に仙波さんと共に参加させていただくのも今回で3回目になりました。 「警察見張番」が警察活動の正常化を目指していつも熱心に討議されていることに感謝申し上げます。 只今は、仙波さんから「警察は公文書を偽造してまで、公金横領等を行っている犯罪組織である。」 との説明がありました。私も群馬県警に在職中、捜査活動には全く係わらない会計担当の女性職員が、 電話帳から無造作に拾い上げた人に「捜査情報の提供を受けた謝礼を現金で支払った」とする全く出 鱈目な会計書類を作成させられていましたので仙波さんの話しが本当の話だと断言できます。

これにとどまらず、群馬県警では、自動車運転免許所持者から半ば強制的に集める交通安全協会(安・協) の「年会費」で賄わせた飲み会に大勢で参加するようなことも行っていました。これは「交通安全運動の 打ち上げ」などと銘打ったもので、二次会もセットされており、その挙句に帰りのタクシー代まで安・協 持ちでした。

このような支出でも経理上は適正に処理されているに違いないと思います。未だに安・協の 年会費を支払っている良識ある皆様は、年会費納入の可否について今一度考え直してみては如何でしょう か。警察の代表的な外郭団体である安・協までもが警察同様に不正支出をしていることに安・協会員のど れ程の方が気付いているでしょうか。警察も安・協も大切なお金は正しく使って欲しいものです。

さて、仙波さんや私のように警察の不正を堂々と指摘する者に対する「警察の監視」について少し述べて みますが、仙波さんや私は、今や警察の「最大の監視対象者」です。その証拠に、本日もこの会場に到着 した際、1階の売店に何ともその場の雰囲気に合わない2人の男性が居りました。私は「監視の警察官だ」 と直感しましたが、この2人は私と視線が合うと気まずそうに目を逸らしいかにも商品を見ているような 素振りを作りましたが、全くその場にマッチしない者達でした。

本人に警察官であることを確認したわけ ではありませんので警察では「出鱈目だ」と否定するでしょうが間違いなく監視の警察官でした。昨年、 富山県の行事に仙波さんと参加した時も同様なことがありました。我々はどこへ行ってもいつでも監視さ れている身分です。このようなことをする警察の最大の目的は、警察から敵視されている我々を何らかの 犯罪に絡めて摘発し若しくは仙波さんのように警察官の身分を有する者には少々の規律違反でも発見して 懲戒処分にして「首切り」にしたり「黙らせる」ことにあると考えます。

このように我々を監視して把握 した内容は逐一警察庁まで報告されて個々に設定されている「行動概要」という簿冊に記録され将来に向 かって保管されて行くのです。そして、監視を命じられた警察官にしてみれば、我々の行動が把握できた として、上司から「賞揚」されて誇りを感じているのです。

本年、群馬県では自動車のナンバー読み取り 装置である「N−システム」に群馬県予算から5億3529万円を支出し、いたる道路に監視カメラを設 置しています。これも監視です。私の自動車も登録されている筈ですので、自動車でもうっかり移動でき なくなってしまいました。我々の行動が逐一「行動概要」に蓄積されると考えると、気持ちが悪くてたま りません。このように警察は如何なる手法でも我々を強烈に監視し続けています。

我々のほかにも、本日ここにお集まりの皆様は疑いなく「警察の監視対象者」です。このような、無意味 な警察の監視によって微罪でも作り上げられないように注意されることをお勧めすると同時にこのような 組織に屈することなく警察活動の正常化を目指して益々活動を前進させていただきたいと思います。

私は群馬県から出て参りましたが、本日は多くの皆様の発言や体験談を聞かせていただき大変参考になり 有意義な例会でした。今後も是非参加させていただきたいと考えています。よろしくお願いいたします。 

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◆ ◎警察組織防衛のため 何でもあり       (木村 幸造)

 仙波現職警察官3度目の来浜講演より

 3月31日、愛媛県警察官の仙波さんは42年の勤務を終えて定年を迎える。

 24歳で巡査部長になるという早い昇進で、その時は正義を貫く警官になり、希望がいっぱいであった。 その仙波さんが、捜査報償費の「偽領収証を書くことは犯罪だ」と拒んだばかりに、その後の警部補試験に は合格しなくなった。上司に、偽領収書を書かなければ「昇進試験は受からない」と言われた。

 偽領収書を書くことは、私文書偽造、公文書偽造、詐欺罪である。書かなければ昇進しない機構の、警察 全体が犯罪者集団だ、と彼は言う。

 仙波さんは、平成17年1月、当時56歳、在職38年で現職警察官で初めて「裏金づくり」を記者会見 で内部告発をした。これまで、定年後や退職後の元警察官の告発はあったが、現職の警察官が告発するのは 初めてだった。県警本部長は、仙波さんの上司に、告発を思い止まらせようとした。告発の記者会見前夜、 危険を感じた仙波さんはホテルに泊まった。その晩、上司や仙波さんの同期の幹部は、拉致をしてでも記者 会見を辞めさせようとしていた。

告発後、「仙波と口をきいたら内容を報告しろ」と言われているのか、食堂に行くと、先にいる同僚がその テーブルから逃げるようにして、他のテーブルに移ることがあった。非道な扱いと不当配転が始まった。 周りの警官に対する見せしめである。

 不当差別と配転に対して、仙波さんは内部告発の翌月、愛媛県に対して国賠訴訟を起こした。これには、 79人の支援弁護団が応援についた。証人には、実際に裏金づくりに携わった元北海道釧路方面部長の原田 氏も証言をした。

 結果、1・2審とも勝訴し、警察官から匿名で「ありがとう仙波さん」、お陰で偽領収書を書かされるこ とがなくなった、と礼状もきた。(添付資料参照)

   

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「告発警官1000日の記録」の著者 東怜治氏は権力を監視する役割のマスコミ報道が表面だけに終わり、 国民には本当の事を伝えてない。本質、実体まで報道がなされてない。・・・番記者は官公署の御用記者 になりやすい、と(〜の中で)書いている。また、県警裏金問題では、知事・県議会・監査委員・公安委 員会が機能していない・・・とも書いている。

 仙波さんは、平成18年、19年、21年の2月、と計3度来浜され、警察の不正な内部を、守秘義務 を考慮しながら、集会参加者に具体的に伝えてくれた。  

 私達「警察見張番」の会員は、現職警察官・仙波さんの不正告発の熱い願いである「市民に信頼される 警察」という思いを共有し、市民運動を更に広げていきたいと願っている。

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◆ ◎仙波さんのお話を聞いて           (大貫 欣郎)

 今日、仙波さんの生のお話を聞いて、私も仙波さんのお話の通り、警察は証拠の隠滅や捏造が出来る組織、 犯罪組織だと思います(実感しています)。

 もっと怖いのは、組織自体が仙波さんのお話にもあった通り、悪いことをした仲間を庇い、正しいことを した者をイジメ又は自殺にまで追い込むことができる、それが当たり前になっていることです。私の職場で も、内部告発がありましたが、その告発された者を処分するのではなく、告発した人を探してクビにしてや ると、副署長自ら取り調べを行うのです。

 仙波さんの民事事件でも、県がその支払いをするとのことですが、公務員が職務中に行ったとされる犯罪 に対する民事的な損害賠償を、その公務員が意図的に(しかも仕事内容ではない)行った行為についてまで 、最高裁判例において、その責任は使用者におよび、個人にまで及ばないとなっているのはおかしいと思い ます。せめて連帯責任を取らせるべきだと思います。

この国家賠償についての最高裁判例があるからこそ、 公務員(特に警察)は、悪い事を正々堂々と裁判所ででも嘘をつき、これが現在でも通ってしまう制度のた め、現在に至るも、この様な問題が続いているのです。私は、この最高裁判例を変えるべきだと思っていま す。これからも大変だと思いますが、仙波さん並びに「警察見張番」の皆さま、どうぞ頑張ってください。

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◆ ◎仙波敏郎さんに贈る 幾千幾万の花束       (大森 猛)

 先日の集会の中で、日本の25万人もの警察官の中でただ1人、文字通り、最後まで「正義」を頑固に貫 いた仙波さんに“私たちの花束”を贈ろうという話がありました。

愛媛県警は、3月31日、退職を迎える警察官全員に恒例で花束を贈ることになっているが、仙波さんには、 「数が足らなかった」とか何とか理由をつけて、花束を贈らないだろう、ならば私たちの花束を贈ろう―と。

 最後まで陰湿な見せしめや嫌がらせを行なってきた愛媛県警の姑息で醜悪な姿に比べ、きわめて対照的な 素晴らしい話として共感し、心に染み透りました。

           その花束は、仙波さんの手に渡るのは、一つだけかも分かりませんが、この間、仙波さん自身が、全国4 0箇所以上行なってきた全国行脚に集まってきた皆さん、これらが大きな契機となって、北海道、東京、神 奈川、大阪、愛媛など全国で広がった警察の「裏金づくり」や不正をただす運動に結集した皆さんたちは、 みんなが、生涯をかけてたたかった仙波さんに花束を贈りたいと思っています。

それだけではなく、仙波さ んの勇気によって、「ニセ領収書」を書かなくて済む、私文書偽造、公文書偽造などの犯罪に手を染めなく て済むようになった警察官の中にも花束を贈りたいと思っている人が少なくないと確信します。

「頑固でネアカ」(東玲治氏)の仙波さんがこの30数年間、肩に担ってきたもの、それは、私たちに想像 できないほど重くて厳しいものであったと思います。とりわけ告発以降は、さらなるものがあったと思いま す。

そして今、仙波さんが無事、退職されます。これはそれらからの自由!であり、貫き通しての解放!です。 それは、組織を挙げて、隠蔽し、抹殺しようとした勢力に対する本当の勝利ともいえるのではないでしょう か。

この勝利が、戦前の特高警察の暗黒性、凶暴性をも引き継いだ警備警察に支配され、欧米と比べても際立っ た後進性を異例な特質とする日本の警察の民主化の道を切り開く一端となることを期待するものです。

 全国の人びととともに私も、赤い花(勝利、正義)、黄色い花(希望)にあふれた幾千幾万の花束を仙波 さんに心をこめて贈るものです。

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◆ ◎勝訴の確定おめでとうございます        (中村 攻)

警察部内でのたった一人のたたかいに終止符が打たれ、大きな喜びと解放感にひたっておられることと思います。

全国の警察官が、みんな仙波さんのように正義感の強い人ばかりであったら、どんなに住みやすい世の中になる ことでしょう。 今、毎日のように殺人、傷害、放火、詐欺、などの犯罪が発生しています。ところが犯罪を取 り締まるはずの警察は、「組織をあげて裏金づくりのために詐欺罪、公文書偽造、公金横領などの犯罪を毎日繰 り返している。

だから、社会的正義を守るという意識がマヒしている」。あとを断たない警察官の犯罪について 「罪を犯しても警察が自分を守ってくれるという意識がある」という指摘に納得するとともに、なぜそんなこと になっているのか考えさせられました。

結局、腐敗した権力の維持には腐敗した警察が必要ということなのでしょう。

 警察官の中には「良い人」も沢山いるけど、家族や同僚のことなどを考え、心ならずも良心に目をつぶってい る人も多いと思います。そういう人たちにとって仙波さんの行動は、例えていえば荒地に最初の木を植えるよう なもので、この木が育ち、やがて一面に緑を茂らせ、警察の不正をなくすことになる先駆的なものだと思います。

警察だけにとどまらず、悪いことと知りつつ上司の命令に従っている人たちにも、勇気と生きる方向を与え示す ものと思います。

これからもがんばってください。

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◆ ◎お話を伺って あらためて思うこと・・・。      (星川 ノブ子)

青年が社会人としての第一歩を踏み出したその職場で、常々行われている不正行為を、お前もするようにと 強要された時、それをどう受け止め、行動するかによって、その後の人生の有り様は大きく変わります。

 良心を捨てさえすれば摩擦のない平坦な生活があるのでしょうが、良心に従えば周囲に疎まれ、孤独な闘 いの日々が続きます。  けれども「ケイサツは正義を護るところ」と、世間一般には誤解されているケイサツの実態を糺すために は、どんな逆境に追いつめられても、自分の良心を捨てたりはしなかった人がいました。

 そうです。講演をしてくださった方・仙波さんです。この厳しい決心を40年以上も守っていらした仙波 さん、ご本人の正義感に基づく強さと、長い年月に渡る奥様のご心労を思いますとき、胸に迫るものがござ います。その奥様が亡くなられたと伺って、胸の痛む思いです。

国民の一人として心から感謝すると同時に、仙波様のご健康と奥様のご冥福をお祈りいたします。

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◆ ◎仙波さんへ「贈る言葉」            (矢島 慎豊)

仙波さん、長い間お勤め、ご苦労様でした。

そして、無事退任おめでとうございます。 

 私は、何回か仙波さんの講演を聞かせて頂きました。「不正」を正した筈なのに、それが間違ったことを したかのように、同じ仲間(同僚)からも扱われ、関わり合ってはいけない存在のように扱われていること が信じられません。そんな中で、東さんというパートナーを得て一緒に闘っていたのに、その良きパートナ ーである東さんが突然亡くなられるという悲劇に遭われました。それでもその後一人になっても、闘ってい る姿に、わたくしは感動しました。

 人間は、諦めずに頑張れば、「出来る」ということを、教えられました。

 これからも、頑張ってください!

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◆手紙 〜拝啓 警察官の君へ〜         (杉山寅次郎)

  • 作詩:アンジェラ・アキ
  • 作曲:アンジェラ・アキ
  • 編詩:杉山寅次郎

拝啓 この手紙読んでいるあなたは どこで何をしているのだろう 警官の僕には誰にも話せない 悩みの種があるのです

未来の自分に宛てて書く手紙なら
きっと素直に打ち明けられるだろう
今 負けそうで 書きそうで 消えてしまいそうな僕は誰の言葉を信じ歩けばいいの?
ひとつしかないこの胸が何度もばらばらに割れて苦しい中で今を生きている
今を生きている

拝啓 ありがとう 警官のあなたに伝えたい事があるのです
自分とは何でどこへ向かうべきか 
問い続ければ見えてくる
荒れた警察の海は厳しいけれど
明日の岸辺へと 夢の舟よ進め

今 負けないで 書かないで 消えてしまいそうな時は自分の声を信じ歩けばいいの
区役所の僕も傷ついて眠れない夜はあるけど
苦くて甘い今を生きている

警察の全てに意味があるから
恐れずにあなたの夢を育てて
Keep on believing
負けそうで 書きそうで 消えてしまいそうな僕は誰の言葉を信じ歩けばいいの?

ああ 負けないで 書かないで 
消えてしまいそうな時は
自分の声を信じ歩けばいいの
いつの時代も裏ガネを避けては通れないけれど
笑顔を見せて 今を生きていこう
今を生きていこう

拝啓 この手紙 読んでいるあなたが幸せな事を願います

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆ 手紙 〜拝啓 十五の君へ〜

  • 作詩:アンジェラ・アキ
  • 作曲:アンジェラ・アキ

拝啓 この手紙読んでいるあなたは どこで何をしているのだろう
十五の僕には誰にも話せない 悩みの種があるのです

未来の自分に宛てて書く手紙なら
きっと素直に打ち明けられるだろう
今 負けそうで 泣きそうで 消えてしまいそうな僕は誰の言葉を信じ歩けばいいの?
ひとつしかないこの胸が何度もばらばらに割れて苦しい中で今を生きている
今を生きている

拝啓 ありがとう 十五のあなたに伝えたい事があるのです
自分とは何でどこへ向かうべきか
問い続ければ見えてくる
荒れた青春の海は厳しいけれど
明日の岸辺へと 夢の舟よ進め

今 負けないで 泣かないで 消えてしまいそうな時は自分の声を信じ歩けばいいの
大人の僕も傷ついて眠れない夜はあるけど
苦くて甘い今を生きている

人生の全てに意味があるから 
恐れずにあなたの夢を育てて
Keep on believing
負けそうで 泣きそうで 消えてしまいそうな僕は誰の言葉を信じ歩けばいいの?

ああ 負けないで 泣かないで 
消えてしまいそうな時は
自分の声を信じ歩けばいいの
いつの時代も悲しみを避けては通れないけれど
笑顔を見せて 今を生きていこう
今を生きていこう

拝啓 この手紙 読んでいるあなたが 幸せな事を願います

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● 情報公開訴訟第3回公判傍聴記

弁護士 佐久間 哲雄

(平成18年度県警本部鑑識課の捜査報償費) 

  2月16日、横浜地裁での神奈川県警に対する情報公開文書の黒塗り部分取消を求めて「警察見張番」 が提訴した第3回公判を傍聴した。

県警側の傍聴人席には、6人の警察官(裁判長への礼で感じた)らしき者がいたが、これが警察官で公 務中に来たのであれば、これも税金のムダ遣いではないかと感じた。

 捜査報償費のニセ領収書で裏金作りをし、それを幹部が使ったことに関して、北海道・宮城・高知・ 愛媛などは「それは税金のむだ遣いだ」と摘発して取り戻している。各地の市民オンブズマンが、情報 公開請求で黒塗り部分の取消訴訟をして勝訴した県である。共通している理由と、黒塗りであることか らも、警察庁がやらせているのでは、と誰でも感じるであろう。

 この日は、県警側(被告)の情報公開が出来ない理由の回答について、今後の扱いの打ち合わせがあ った。次会は、「警察見張番」(原告)がこの回答に対する反論、説明を求める公判となる。

 3人の裁判官の中の一人が、次回の「取り上げる事由は何ですか」との問いに、それは「秘密です」 と鈴木弁護士の手の内を明かさない場面が見られた。

 

次回公判 5月25日(月) 10時 是非みんなで傍聴しよう!


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● 編集後記

 今号の「警察見張番だより」は、非常にユニークなものになりました。それぞれ書いてくださった方々 の思いが、率直に現れた結果だと思います。確かに、重い問題を抗議するには、直球でぶつける方法では なく、斜に構えて皮肉を込めて突きつけるという方法がありますね。

2009年2月7日、愛媛から仙波敏郎さんが駆けつけてくださいました。そして、私達「警察見張番」 の集会で、その孤独な闘いについて話をしてくださいました。その生々しいお話に、聞いている人達は、 講演を他人事として聞くのではなく、自分たちの問題だとお感じになったようでした。

その結果、質問や意見が飛び交いました。東京から駆けつけてくださいました清水勉弁護士も何度も、説 明やご意見を述べてくださいました。会場の席でお話くださった場合は、会場の皆さまに顔が見えないと 思い、司会者私の独断で、その度毎に前の壇上に上がっていただきました。打ち合わせ無しのぶっつけ本 番という失礼にもかかわらず、清水弁護士は様々な角度からお話をしてくださいました。感謝・感謝です。

会場からの質問に対しては、佐久間弁護士、鈴木弁護士も、何度も前へ出てきてくださいまして弁護士の 立場からのご意見を述べてくださいました。その結果、複雑で分かりにくい問題などが非常に近い問題と して皆さまに届いたように感じました。そんな雰囲気の集会になりました。

 29号(本号)の「警察見張番だより」にも、その雰囲気が出ていると思います。

 仙波敏郎巡査部長は、今年の3月31日に退任なさいます。その退任式には、東京・神奈川からも何人 か参加する予定です。私も体調を整えて

参加したいと思っております。

             

(生田典子)


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