警察見張番だより第6号の2
(2002年1月31日)

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● 公安委員会・神奈川県警の情報公開請求の結果は・・・ (山田 泰 )

● 事務局からのお知らせ

● 編集後記


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● 公安委員会・神奈川県警の情報公開請求の結果は・・・
   (山田 泰 )
《公開請求したもの》
  昨年10月1日から公安委員会・県警本部についても情報公開制度が実施されることに
なりました。そこで初日に警察見張番として公開請求を行いました。
  
公開を求めたものは
    @公安委員会会議録(多量に及ぶため時期を限定し、また添付資料を除きました)
    A経理関係文書として
      ・公安委員長・県警本部長の交際費関係(平成12年度)
      ・平成12年度予算にかかる県警本部の支出執行及び全所属の支出決算簿
      ・平成12年度6月中の支出負担にかかる県警本部警備部(災害対策課及び機動隊
    を除く)の報償費、諸謝金、捜査費の支出証拠書類
    B事件関係
   ・鶴見警察署長業務上過失傷害事件等の本部長に対する報告文書
      ・元小田原署員の青少年保護育成条例違反事件の証拠隠滅等に関する本部長に対す
る報告文書

  期間延長を求められるものが多く、最後のものは実に年も押し迫った12月27日とな
りました。

《その結果は》
  @公安委員会会議録
      相当程度の公開がなされましたが、発言した公安委員の氏名、懲戒処分を受けた
警察官の所属や氏名、不祥事案の所属、警備についた人数・期間等はスミ塗り状態でした。
  A経理関係文書
    まず公安委員長・県警本部長の交際費は相当程度公開されましたが、県警本部警備部
の報償費及び諸謝金については当該月の支出負担がなく不存在、捜査費の支出証拠書類は
項目だけで具体的金額はスミ塗りでした。
  B事件関係
    鶴見署長の事件は監察官室長の本部長の報告書が開示されましたが、この報告書では
「被害者の病院への送迎に部下を使った件及び勤務時間中に部下を同道して被害者方へ見
舞いに行った件」が問題とされるにとどまっています。核心である救護義務違反の点の扱
いは不明で、監察官と署長との問答は見事に全部スミ塗りとされています。
   
元小田原署員事件の証拠隠滅関係については監察官の本部長に対する規律違反申立書が開
示されました。ここでは規律違反の概要として、第1に「男性等の中に現職警察官3名が
含まれていることが判明したことから、警察官については体裁上の捜査はするが、事件送
致しないことを謀議し、犯人隠避を図」ったこと、第2に「異動することが決定するや、
犯人隠避の事実が発覚し、上司等から問責されることを危惧し、後任者に本件事件を秘し
て事務関係書類合計4綴等を無断で署外に持ち出して隠匿し、もって、公用文書毀棄及び
証拠隠滅を行った」こと、を指摘しています。なお身上調査書が添付されていますが、監
察官の処分に対する意見等を含め記載内容はすべてスミ塗りとなっています。

《さてはて、どうしようか》
    今回の公開請求はご挨拶を兼ねたものだったのですが、とんでもないご挨拶が返って
きました。役員会では対象を絞って行政訴訟の提起を検討しています。
    とはいえ、神奈川県警「不祥事」が相変わらず次から次へと明らかにされる一方、情
報公開もこんな体たらくですから、神奈川県警再生への道ははるかに遠いという状況です。

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● 事務局からのお知らせ
<定例会>

  日時:3月7日(木)開場18:00
            開始18:30

  場所:Lプラザ 第3会議室 

  ゲストスピーカー: 小野瀬芳男さん
                       (栃木県弁護士会所属 )
                       (上三川事件主任弁護士)

     演題:「上三川事件からみえてきたもの」
       
 <上三川事件の概要>:
 全国的に「栃木リンチ殺人事件」として報じられたもので、19歳の少年3名が、同じ
19歳の須藤正和君を約2ヶ月にわたって監禁し、リンチを加えて600万円以上もの大
金を強奪し、ついには殺害して死体を穴に埋めてしまった事件。  
 本来であれば強盗殺人罪として立件されるべき事件だが、なぜか単純な殺人罪と死体遺
棄罪として処理されてしまい、しかも事件の真相解明を求めるご両親に対して、警察は隠
蔽工作をするなど不可解な行動をとった。ご両親は、加害者らと栃木県を相手取って宇都
宮地方裁判所に提訴して現在真相解明の努力を重ねている。

  (booklet「こんな警察はもういらない」より)

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編集後記:
 新年を迎えると、それなりに新鮮な気分になるものですが、今年2002年ばかりは、
全くそんな気分になれませんでした。暗い洞穴に迷い込んでしまったような不安感があ
ります。
 
 それでも、昨年せっせと閲覧した渡邊泉郎元県警本部長の刑事確定記録のメモが、
鈴木健弁護士のガンバリによって一冊の本となることは嬉しいことです。若いハンサム
な鈴木弁護士は、マラソンをしたり、なかなかの運動家なのですが、文章を書くのも非
常に早く、エディターとしてはいつも感謝感謝です。

  今年は、「警察見張番」も、次のステップにきたのかな、という感じです。会員の皆
様とは、会報と定例会で繋がっておりますが、今年は、普段の活動にも参加していただ
きたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
                       (生田典子) 


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